代表理事ご挨拶
一般社団法人パフォーミングアーツ・ラボラトリー(略称PAL=パル)は、2015年6月に山川三太氏を初代代表理事として設立されました。設立の目的は、この年にスタートする「石井漠・土方巽記念国際ダンスフェスティバル『踊る。秋田』」(以下、『踊る。秋田』)の実質的な運営を担うことでした。
『踊る。秋田』の主催団体は「『踊る。秋田』実行委員会」ですが、実行委に参加しているメンバーは、県や市の文化振興課をはじめ、県内の新聞社、テレビ・ラジオ局、大学、ダンス教室、演劇団体などを代表する方々であり、実質的なフェスティバル運営業務を担うことは出来なかったからです。
そこで当法人は『踊る。秋田』の共催団体として設立されて以来、同フェスの企画立案からカンパニー招聘、制作・運営業務を一手に担って参りました。その間、『踊る。秋田』の事業は年々国際的な評価を得つつ、急速に世界各国のダンスフェスティバルとの繋がりを深めていき、『踊る。秋田』の枠内には収まりきらない事業も加速度的に増えて参りました。
そのため、設立翌年からは早くも独自の主催事業も手がけるようになり、今では秋田市内にアーティストインレジデンス=ArtistinResidence=AIRのための施設として、滞在アーティストの宿舎「AIRHOUSE」、レッスンスタジオ「AIRSTUDIO」、さらにはAIRの成果を発表できる本格的小劇場型アトリエ「アートボックス卸町」も開設し、国際文化交流プログラムの拠点体制を整えるに到りました。
このAIR施設はダンスのみならず演劇や音楽など、文字通りパフォーミングアーツの創造拠点として広く世界に向けて開放されます。石井漠や土方巽を産んだ秋田をパフォーミングアーツの中心として活性化し、世界に開かれた文化の交差点としていくために、これからも一歩ずつ前進していく所存ですので、何卒皆様方のご理解と、温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。
高堂裕(たかどう ゆたか)
株式会社あくら代表取締役社長、秋田市大町商店街振興組合理事長